【18金ってどういう意味?】24金(純金)との違いを詳細解説

『このジュエリーは18金イエローゴールドを使用しています』

といった説明は、ジュエリー店では良く聞かれるフレーズです。

何となく18金だからいい物なんだろうな。

そんな風に思っていませんか?

そこで、本記事では何となくわかっているつもりの18金について詳細に解説していきます。

最後まで読んで頂ければ、ジュエリーに使われるゴールドの全てが分かります。

18金ってどういう意味なの?

24金とは何が違うの?

そんな疑問も解決する内容になっています。

18金ゴールドと24金ゴールドの違いとは

金(ゴールド)とは8つある貴金属の中の一種で、18は金の含有率(純度)を24分率で表した数値のことです。

つまり、18金(K18)とは、金の含有率が75%以上の金合金という事になります。

そして、24金(K24)は100%金の純金(ピュアゴールド)という事になります。

18金(K18)と24金(K24)はどちらも金である事に間違いはないのですが、純度が違うという事です。

金(ゴールド)の純度表記

金(ゴールド)の純度表記には様々ありますが、一般的にはK(カラット)表記や1000分率表記を用います。

金含有率カラット(K)表記1000分率表記
100%K24999
91.7%K22917
83.5%K20835
75%K18750
58.5%K14585
41.7%K10417
37.5%K9375

1000分率の表記は数字がそのまま金の純度になるので分かりやすいですが、カラット(K)表記は24分率表記になるので慣れるまで分かりづらいかもしれません。

K18の場合、18÷24×100=75%ということになります。

カラット表記でよく混同してしまうのが、ダイヤモンドに使われるカラット(Carat:ct)です。

ダイヤモンドに使うカラット(ct)は重さの単位で『1ct=0.2g』です。

対して金に使われるカラット(Karat:K)は純度を表す単位で別物です。

カタカナにするとどちらもカラットになってしまいますが、意味が全く違うのです。

なぜわざわざ純度を下げるのか?

純度が高い方が価値は高いはずなのに、何でわざわざ純度を下げるの?

金合金にした方がジュエリーに適した素材になるからです。

金は『延性』といって非常に柔らかく、伸びやすい性質を持っています。

そのため、24金のままでは柔らかすぎて、傷がつきやすく、ちょっとした衝撃で変形してしまうのでジュエリーには不向きなのです。

そこで、純金に銀や銅を混ぜる事で強度あげて金合金に仕上げるわけです。

金合金にする事で強度が上がり変形に強くなり傷がつきにくくなります。

ジュエリーに18金が多く使われるのは、加工するのに適しているとういう理由があるからです。

海外製のジュエリーでは純金のネックレスなどもありますが、どれも作りは雑でよくある引き輪は柔らかすぎて24金では作れないので、S字フックがほとんどです。

長く使っていると柔らかすぎて伸びたり、変形したりしやすのでジュエリーにはあまり向いていません。

最近では強度のある純金のジュエリー製品も増えてきていますが、やはり18金のジュエリーと比較すると、変形やキズのリスクは高いです。

金箔は金の延性を利用している

日本では石川県の金箔が有名ですが、金箔は金の展延性を利用しています。

どの位の展延性があるかというと、1グラムの金は薄く延ばすと見開きの新聞紙を超える大きさにまで延ばす事ができます。

また、1グラムの金を糸状に伸ばすと、およそ3kmまで延ばす事が可能です。

18金の残りの25%には何が入ってるの?

K18の残り25%には何が混じっているの?

金に混ぜる金属の事を割金(わりがね)と呼びますが、一般的なK18の場合『銀』と『銅』が混じっています。

割金に混ぜる金属の種類や比率を変える事で金を様々な色に変化させることができます。

近年非常に人気のあるピンクゴールドは、割金の銅の割合がイエローゴールドより多くなっています。

ゴールドの色割金の割合
イエローゴールド銀:銅 4:6(しぶろく)6:4(ぎゃくしぶ)
ピンクゴールド銀:銅:パラジウム 4:19:2
レッドゴールド銅 10
グリーンゴールド銀 10
ホワイトゴールドパラジウム 10 

銀と銅の割合が4:6の割金は【しぶろく】と呼ばれ、日本で多く普及しているK18です。

同じイエローゴールドでも【ぎゃくしぶ】と呼ばれる銀と銅の割合が6:4の逆になった割金のゴールドは海外製に多く、黄色味が強いのが特徴です。

ゴールドは割金によって色味が変わるので国や地域、年代によって微妙に色味が違う事もよくあります。

また、最近ではメーカーやブランドが独自に開発したブラウンゴールドやパープルゴールド、ローズゴールドなど多くのゴールドが存在しています。

ポイント

K18は割金の割合によって色が変わる。

K18メッキやK18貼りの刻印には要注意

18金(K18)製品には、表面に18金を貼ったりメッキをかけたりしたものがあるので注意が必要です。

安価な金属に18金のメッキや張りをかける事で、18金の無垢ジュエリーよりはるかに安く作る事ができるので、アクセサリーなどに良く使われる方法です。

見た目には18金の無垢と18金メッキは見分けがつきませんので、刻印で判断するのが一番手っ取り早く見分ける方法と言えます。

もし、刻印が打たれていない場合は、成分分析器や比重計を使って調べるほかありません。

金メッキや金張り製品には次のような刻印が打たれています。

刻印加工
K18GP金メッキ(Gold Plated) 電気メッキGEP(Gold Electric Plated)などもある
K18GF金張り(Gold Filled)
K18GR金張り(Gold Rolled)RGPも同義
K18 3M金メッキ 3ミクロンの意味

メッキや張りは真鍮などの安価な金属に加工している事が多いので、金無垢の製品に比べるとずしっとした重量感が感じられない事が多いです。

また、後K(アトケイ)等と言って、18Kや10Kなどと表記された刻印もあります。

海外製品に多く見られる刻印ですが、こちらはK18やK10と同じ意味です。

ただし、アトケイは調べてみると実際の純度より下がる事が多い為、買取店などでは一つ下の品位として判断される事もあります。

K18刻印に要注意

K18と刻印が入っていてもK18GPやK18GFは金メッキや金張りの意味なので気をつけよう

海外は14Kや10Kを使う事が多い

国内ではゴールドジュエリーというと、K18を使用している事が多いですが、海外ではK14やK10を使う事が多いです。

特にヨーロッパではK14が多く、アメリカではK10やK9が多く用いられます。

どちらも日本とは違いプラチナがほとんどジュエリーに用いられないのも特徴的です。

海外ではシルバー色の場合は銀か、ほとんどの場合ホワイトゴールド(WG)が用いられます。

近年では海外製のジュエリーが増えた事や海外向けにジュエリーを製造するメーカーも増えため、国内でもK10やK14を使用したジュエリーが急速に増えています。

海外で主流のゴールド

  • ヨーロッパ・・・K14
  • アメリカ・・・K10 K9
  • 東南アジア・・・K24 K20

国や地域によって良く用いられるゴールドの純度は違う

18金ジュエリーは今後ますます増える

世界的に見ると金は最も信頼されている現物資産と言っても過言ではありません。

また、日本国内でもホワイトゴールドやK14、K10への抵抗感が徐々に薄れてきており、今では宝飾店では普通に取り扱われています。

そうした事もあり、ホワイトゴールドを含め、ゴールドジュエリーは今後もますます増えていくと言えます。

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